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『新聞は心のぬくもり』
秦 志菜(14歳) 香川県綾歌郡
ほとんど毎日届いている新聞。でも、なんでわざわざ人が自転車で配達しているのだろうと、ふと思った。配達しなくても、新聞を手に入れる方法はほかにもあると思う。
前に近所のおばあさんが、新聞配達をしている男の人に会った時のことを話してくれたのを思い出した。おばあさんが「毎朝たいへんやねぇ」と言うと、男の人は「たしかにたいへんだけど、毎日いろんな人に会えていい朝が迎えられます」と言ったそうだ。
おばあさんは、その時の話をにこにこしながら話してくれた。
私はその時思った。今までは、ただ朝早く起きるだけでめんどうくさい仕事だと思っていた。でもそれは違った。配達する人たちは、毎朝さまざまな人とあいさつや笑顔を交わし、元気をもらう。このことが楽しみで新聞配達をしている人も少なくないと思う。
こういう人と人との触れ合いがあって「新聞配達」という一つの仕事も成り立っているのだと思う。新聞配達をしている人は、いろんな人へ心のぬくもりを運びながら新聞を届けているのだと思う。
『人から人へ届ける新聞』
種市 美樹(15歳) 青森県弘前市
新聞っていつも身近にあるものだけど、私たちはなかなかそのあたたかさに気付きにくい。また、みんなが寝ている早朝から配達をしているのに、それをみんなは忘れがちでいつもあたり前のように新聞を読んでいるのだ。
最近では新聞ではなくネットなどのコンピューターの発達で、若い人は新聞を読まずすべてコンピューターに頼っている。こういうことが新聞のあたたかさに気付かないことではないか?
私がたまに早朝に目が覚めてちょうど新聞配達に出くわすと早くから働いている人がいると感心する。一番感心するのは、冬の大雪が降った朝は大変だろうと思うのに、私が起きるとちゃんと届いているのがいいなぁ〜と思うことがある。
人間は目に見えるところでしか評価していない気がする。けど、早朝の新聞配達のように、人の見えないところで働いている人がいることを見逃してはいけないと思う。現代の人はそういうところがかけているから、これからも人から人へ届ける新聞配達をもっともっと増やしていくべきだと思う。
『お姉さんとの一か月』
村沢 彩佳(14歳) 秋田県秋田市
毎週月曜日、私は四時半に一度起きます。この事は、約四年間続いている私と私との約束です。
五年前の夏休みの出来事です。当時小学四年生だった私は、新聞配達のお姉さんと出会いました。高校生だったお姉さんは、夏休みの間だけバイトとして、配達をしていました。偶然出会った私たちはすぐに仲良しになりました。毎朝きまった時間に三十秒程、私たちはお話ししました。夏休みは三十日だったので、たったの十五分程でしたが、お話しをしたのです。とても楽しかったです。
しかし、お別れのときはくるのです。
八月の下旬、最後の日にあの人は夢を話してくれました。「私は、将来新聞記者になりたいの」それを最後にもう私とお姉さんは一度もあっていません。まるで幻のような、一か月でした。
その一か月から五年がたちました。私は、あのお姉さんは絶対新聞記者になったと思います。なぜなら、朝が苦手なのに「朝はいいよね。この時間だったら一番最初に会う人になれるから。『おはよう』も、情報を伝えるのも一番になれるからだよ」と言い、元気に一か月間を過ごしていたからです。そんなにも、熱意があったのだから、きっとなっているでしょう。
そして、私は今、毎週月曜日の朝玄関で、新聞配達のお兄さんに、週の初めに元気をあげられるように頑張っています。心にお姉さんの言葉をつめて。
『朝日を浴びながら』
佐藤 瑠美(14歳) 仙台市太白区
私は受験生になろうというころに新聞配達を始めた。自立精神というものか、「働く」ことに関心をもっていて、自分でお金を稼ぐことにわくわくしていた。
はじめはやる気満々で失敗をおそれずビュンビュン自転車をとばす毎日だった。しかしある日私はスランプに陥った。何日も新聞の「不着」がでて、とても落ち込んでしまった。立て続く失敗で毎朝行くのがつらくなった。「これが仕事なのか」と。
けれど配り終わるころにはスッキリする。なぜなら、毎朝早起きしているおばあさん、おじいさんたちをみていると、とても若々しくいきいきしているように見え、あいさつをかわす瞬間何かを流してもらった気分になるからだ。お客さんの中には「これ飲みんしゃい、ご苦労さん」といってジュースをくれる方もいる。
そんな風に朝日を浴びながら新聞配達をしている私は幸せだ。失敗と喜びを得ている私は恵まれているんだと思えた。
『新聞配達をしてみたい』
大森 裕太(15歳) 千葉市中央区
僕は高校生になったらバイトをしたいと思っている。そのやりたいバイトとは新聞配達なのだ。それは以前、こんなできごとがあったからだ。
中一になって初めての部活の朝練があった日、ハリキリすぎて四時ごろに起きてしまった。支度も終わってヒマになったので素振りでもしようとバットを持って外に出たら、配達員の人とはち合わせになった。
「おはようございます!」
その人は一言そう言うと、僕に新聞を渡してくれた。何気ない一言なのに僕はとてもうれしくなった。きっと配達員さんが届けているのは新聞だけじゃなくて、元気ややる気、まごころも一緒に配っているのだろう。
僕も自分が感じた気持ちをだれかに伝えてあげたいと思った。そんな気持ちで、新聞配達をしたいと思っている。
『配達で心がけていること』
豊原 直也(17歳) 熊本県球磨郡
私は中二の夏から高二の春まで新聞配達をしていました。新聞配達は正直に言ってキツイですが、とてもやりがいのある仕事です。
私は新聞という情報源は無くてはならないものだと思います。それは、朝早くから待っていらっしゃる方々がおられるからです。もしも新聞がなくなったらテレビやラジオだけの情報だけになってしまい、情報が狭くなってくるからです。だから私はいつも心に決めて配達していました。
新聞を配っていると、その新聞を読まれる方々の表情が浮かんできます。小さな事ですが私にとっては、大切な思いです。
私は配達する時にも、朝刊ですと言ってポストに入れていました。このような小さな事を心がけながら配っているとキツイのをとおりこして何だか配達をするのがとても楽しくなってきて、明日も頑張るぞという気持ちになれてきて自信がつきました。
『犬には会えないけれど…』
福田 健吾(17歳) 大分県大分市
僕は、中学のころから新聞配達をしている。僕の家は決して裕福ではないので、親の負担を少しでも軽くするためにやっている。そして、忘れられない出来事が起きた。
ある日、僕はいつものように朝の四時に起床し、配達へ出かけた。何も変わらない、いつもと同じだった。いつもと同じ家をいつもと同じ道でまわっていた。そして、ある家にやってきた。その家には、一匹の年老いた犬が飼われていた。僕は、その犬が大好きだった。
朝、配達がきつくて、何度も辞めたいと思ったことがある。しかし、その犬に会えると思うと、僕は励まされ、毎日頑張れた。そしてこの日もいつものように犬のそばへ寄っていくと、犬はいなかった。家の人にきいてみると、犬は前の晩に亡くなっていた。僕は計り知れない悲しみに襲われた。
あの日以降も、僕は配達を続けている。犬にはもう二度と会えないけれど、あの犬小屋を見ると、今日も頑張れるんだ。
『新聞と一緒に配るもの』
與田 望美(14歳) 宮崎県北諸県郡
この日、誰よりも早く目をさました私。理由はただ一つ。新聞を待っていた。いつもは、テレビ欄を何気なく見るだけだが、今日は違う。大好きな野球選手が昨日のナイターで大活躍だったので、新聞のスポーツ欄に載ることが予想された。
「カタン」新聞を入れる音がした。パジャマ姿のまま外へと飛びだした。そこには、新聞配達の人の姿はもうなかった。それまでは、新聞のことしか考えなかったのに、新聞配達の人の事が少し気になった。私のように、新聞を楽しみに待っている人のために毎日毎日がんばっている新聞配達の人たち。新聞と一緒に喜びも配っているんだなぁと思った。
だが、一つ気づいた事がある。新聞配達の人は、私達が新聞が届いた時に、喜びやうれしさを感じていることをたぶん知らないと思う。その事を母に話して、とてもいい方法を見つけた。配達の人より早く外で待っておこう、そして「いつもありがとうございます。がんばってください」と言おうと。
『私と母をつなぐ新聞配達』
上地 裕子(15歳) 沖縄県宮古郡
私が新聞配達を始めてから一か月もたたないうちに、台風十四号が襲来しました。夜通し激しい風雨が吹き荒れたので、母と二人、明日新聞ができるだろうか……すごく心配しました。
翌朝、風が弱まるのを待って新聞店に出かけました。すると、外はいろんな物が散乱してすさまじい風景にかわっていました。私達はここそこに倒れている電柱の下をくぐり、車を止め、一軒一軒新聞を配りました。何度も何度もこのような日々が続きましたが、母は、「停電しているこんな時こそ新聞を待っている人がいる」と言い、どんどん前へ進んで行きます。その時、つらくてもぐち一つ言わない母の背中がたくましく見えました。
あれから一年がたとうとしている今、私も毎朝誰かと会うのが楽しみになっています。「おはようございます」今日も私の朝はこの一言から始まります。誰よりも母の苦労を知っている私は、折りこんでいる母に、「ありがとう」心の中で感謝しながら、私と母をつなぐ新聞配達をずっと続けられるといいなと思います。
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